税理士の資格取得

税理士となる資格について

次のいずれか一つに該当する者が、税理士となる資格があります。ただし、(1)又は(2)に該当する者については、租税又は会計に関する事務に従事した期間(いわゆる実務経験)が通算して2年以上あることが必要です。

  1. 税理士試験に合格した者であること
  2. 税理士試験を免除された者であること
  3. 弁護士(弁護士となる資格を有する者を含む。)
  4. 公認会計士(公認会計士となる資格を有する者を含む。) のいずれかに該当しなければなりません。

公認会計士は、公認会計士法第16条第1項に規定する実務補習団体等が実施する研修のうち、財務省令で定める税法に関する研修を修了した公認会計士となります(平成29年4月1日施行)

(1)及び(2)に関しては、以下の「税理士試験について」で紹介します。

税理士試験について

税理士試験とは、税理士になるために必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定する試験で、年1回実施されます。

日程

例年、8月上旬に各国税局・国税事務所の所在地等(全国12~16か所)で行われます。

受験資格

※ 令和4年税理士法改正により、令和5年4月1日以降に実施する税理士試験から、受験資格は以下のとおりとなります。

1.会計学に属する科目
受験資格はありませんので、誰でも受験することが可能です。

2.税法に属する科目
税法に属する科目については、学識、資格、職歴といった様々な分野の受験資格が定められており、以下のいずれか一つの要件を満たせば、受験資格を有することになります。

【学識による受験資格】

  1. 大学又は短大の卒業者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
  2. 大学3年次以上で、社会科学に属する科目を1科目以上含む62単位以上を取得した者
  3. 一定の専修学校の専門課程を修了した者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
  4. 司法試験合格者
  5. 公認会計士試験の短答式試験に合格した者(平成18年度以降の合格者に限られます。)

【資格による受験資格】

  1. 日商簿記検定1級合格者
  2. 全経簿記検定上級合格者(昭和58年度以降の合格者に限られます。)

【職歴による受験資格】

  1. 法人又は事業を行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
  2. 銀行・信託会社・保険会社等において、資金の貸付・運用に関する事務に2年以上従事した者
  3. 税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者

試験科目

試験科目は、会計学に属する科目(簿記論及び財務諸表論)の2科目(必修)と税法に属する科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税)のうち受験者の選択する3科目(所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択)です。
税理士試験は科目合格制をとっており、受験者は一度に5科目を受験する必要はなく、1科目ずつ受験してもよいことになっています。合格科目は生涯有効です。

合格基準

合格は各科目60点以上で、例年受験者の10~20%(科目により差があります。)が合格しています。合格科目が会計学に属する科目2科目及び税法に属する科目3科目の合計5科目に達したとき合格者となります。

【税理士試験免除制度】
税理士試験には、免除制度が設けられています。主な制度は以下のとおりです。

学位による免除
修士又は博士の学位を授与された者は、試験の一部が免除されます。
国税従事者における免除
10年又は15年以上税務署に勤務した国税従事者は、税法に属する科目が免除されます。
23年又は28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了した国税従事者は、会計学に属する科目が免除されます。
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